絵に描いたような幸せ - PicturePerfectBless
shugo hirao (2024~)
描かれていく風景は記憶に残るようなものでなくても、
描かれていく過程でより美しい思い出になりえるかもしれません。
どの風景もかけがえのない風景でした。
『絵に描いたような幸せ』では写真や映像をもとにして、
プログラムによって油絵のような絵画を生成します。
徐々に風景が描かれていく、その過程自体に価値を見出すことのできる作品です。
exhibitions
この作品は、様々な形で展示を行い、継続して作品を制作していく予定です。
memo
中野セントラルパークを散歩しているときに、
ふとこのタイトルを思いつきました。
メモを振り返ると、2021/8/1 のことでした。
コロナが少し落ち着いて、日常を取り戻したころ、
よく晴れていて、木漏れ日が綺麗で、
子供ははしゃいで、大人は芝生で寝転がり、
あまりにも幸せな風景に見えました。
一方で同時に、まだ安心しきれないご時世であって、
きっとながくは続かない束の間の幸せを謳歌しているようにも感じられました。
ただそれは、流行りの病がどうのこうのは関係なく、
実のところ いつだって、幸せも そうでないことも 表裏一体であって、
そんな束の間の幸せを謳歌している。
そんな皮肉めいたことを想像したとき、
絵に描いたような幸せ という言葉がふと頭に浮かび、
妙に納得しました。
絵に描いたような という言葉はどこか皮肉めいた印象を受け、
そこには羨ましく思い嫉妬する気持ちも感じられる気がします。
くるり の 奇跡 という曲が、たしかにそのときぴったりでした。
絵が描かれていく過程はとても魅力的です。
たくさんの過程が積み重ねられた上に、今があり、
そんないまをどう捉えられるか。
羨むほどの幸せを感じられるでしょうか。
by shugohirao